医師がメディカルドクターに転職するメリット・求人の探し方

メディカルドクターの医師求人をご覧になりましたか?

日本では「医師」と聞くと、病院やクリニックなどの医療機関で働く臨床医をイメージするのが一般的です。厚労省の調査では2016年・全国の届出医師数は319,480名、その殆ど(約30.5万人)が医療施設での就業となっています。医療施設に次いで医師が活躍する場として多いのが「介護老人保健施設」。現在、医師の求人施設で最も多いのが病院やクリニック、介護老人保健施設であるのは数字の上からも立証されています。

では医師の就職・転職先は病院や介護老人保健施設だけなのでしょうか?実は最近、医師の新しい勤務先として注目されているのが「メディカルドクター(以下MD)」です。

MDとは製薬会社で働く医師の事で、病院やクリニック、老健施設などの医療機関・老人福祉施設ではなく、企業内(主に製薬会社)で働くのが大きな特徴です。現在日本では約300名のMDが活躍しており、今後も新薬の開発や発売に伴い需要の拡大が望める分野です。

転職をお考えの先生の中に、もし新薬の臨床開発・安全性モニタリング・リスクマネジメントなどに興味を持たれている方がいらっしゃるなら、MDに転身する方法もあります。日本ではまだあまり馴染みのない仕事ですが、たくさんのメリットや魅力がありますのでこれからご紹介しましょう。

メディカルドクターに転職するメリット

これからさらに需要が見込まれる新薬開発・品質管理・情報管理分野。これら新薬開発に欠かせないのがMDです。この分野に転職するメリットを分かりやすくまとめていますのでご覧ください。

当直なしでプライベートも充実する

MDは別名「企業内医師」とも呼ばれ、医療機関ではなく企業(製薬関連会社)で働く面に大きな違いがあります。製薬会社は一般企業なので、医療機関とは違う就業形態で働く事になります。

まず大きな違いは、医療機関(病棟)では当たり前にある当直がない事。入院患者のいる病院では、医師は24時間絶えず病院内に勤務して緊急時に備えなければなりません。そのため医師が交代で夜間勤務する必要があります。

当直のある病院と言っても忙しさはそれぞれ。若い患者の多い整形外科では患者の容体が急変する事はあまりありません。ところが救急患者を受け入れている大病院の場合「当直の間、医師がのんびり眠っている」事はほぼ不可能です。

そのため救急患者の対応でヘトヘトになる医師も決して珍しくありません。もし当直業務から解放されたいと考えているなら、入院施設のないクリニックへの転職を選ぶのが無難な選択ですが、製薬関連会社のMDも魅力があります。一般企業には当直業務はありませんので、プライベートを充実させたい、夜間はずっと自宅にいて家族と触れ合いたいと望む医師にはピッタリです。

関わる人々が多様化する

臨床医の場合は、患者の治療方針を医師が決定しその決定に従って看護師や薬剤師、医療スタッフが自動的に動く仕組みです。ところがMDの場合は新薬開発プロジェクトのリーダーや管理者として、多くの専門スタッフを取りまとめる立場になります。

新薬開発には多くの専門スタッフが関わっていますので、医療機関のように同僚の医師や看護師、薬剤師など医療スタッフや患者など限られた人間関係だけで完結しません。同じ社内のスタッフはもちろん、治験に関わる場合は医療機関の医師や看護師、治験者との関わりも出てきます。外資の場合は海外にある本社スタッフとのやりとりも発生します。

MDは関わる人たちが多様化するため、臨床医以上のコミュニケーション力や統率力、リーダーシップ、語学力などが求められます。より高いスキルは必要ですが、新薬開発に関われるやりがいはとても大きいです。

福利厚生が整っている

MDの雇用元は製薬関連企業ですので、資本も大きく経営も安定した会社が多い傾向にあります。大企業は労災保険、雇用保険、厚生年金、健康保険などの社会保険が充実しているのはもちろん、財形貯蓄制度、住宅融資制度、共済会などの福利厚生もかなり手厚くなっています。

忙しい医師にとって一番嬉しいのは完全週休2日制である事でしょう。年間休日が約130日ある会社も珍しくありませんし、有給休暇も忙しい臨床医に比べると取得しやすいです。

「土日は仕事だから、家族と一緒に過ごせない」とお悩みの先生にとって一般企業への転職はご家族との時間が増やせる良い機会になります。

おすすめ医師求人サイト

MDに転職するためには求人情報をマメにチェックする必要がありますが、忙しい医師にはその時間がありません。そのため専門の転職エージェントを利用する医師が多くなっています。ここではお薦めエージェントを3社ご紹介しています。

ドクタールート

ドクタールートは複数の医師求人サイトと提携しており、科目やエリア、施設形態、就業形態など希望する条件で転職先が探せるサービスです。常時約13,000件前後の医師求人情報が集まっているので、実際にどんな求人があるのか、サイトで医師転職情報の詳細を見てみるのがオススメです。

医師転職サイトであるドクタールートの大きな特徴は、47都道府県全てのエリアで利用出来て地方在住の医師でも転職先探しが可能な点。
サイト上に無い非公開求人も紹介してもらえるようなので、「地方の医師求人はきっと少ないんだろうな」とは思わず積極的に相談してみるといいでしょう。

MD求人は基本的に首都圏(関東)や関西に求人が集中しており、さらに一般企業の求人は全求人の約0.2%程度となっているのが現状です。
MD求人自体が少ないため、確実に求人情報を知りたい時は無料登録でコンサルタントと直接やりとりするのが一番でしょう。

医師転職ドットコム

株式会社メディウェルが運営する大手医師求人サイト。35,000名以上の医師転職をサポートした実績があり、対応の丁寧さ・対応スピード・求人の質などの項目で、非常に高い利用者満足度を得ている人気サービスです。

医師転職ドットコムは、先生の個人情報を徹底して守る事でも有名です。会員登録の段階でも入力された個人情報を守るために最新の暗号化技術を採用しており、さらにプライバシーマーク取得企業のため徹底した自己情報管理を実現。履歴書も氏名や住所など個人情報は一切入れずに作成し、面接など具体的な話が進むまで公開しません。

大手医師転職サイトだけに、臨床医からMDへの転職支援実績もあります。面接対策や履歴書・職務経歴書の添削について効果的なアドバイスが欲しい先生にとって、非常に心強い医師転職支援サービスと言えます。

日経メディカルキャリア

日経メディカルキャリアは日経メディカルオンラインが運営する医師求人専門サイトで、日本最大級の求人集合メディアとなっています。その求人数は2017年9月の時点で約2万2984件と豊富。求人数が多いため、希望に合った転職先がスムーズに探せると評判です。

MDへの転職を希望される先生は、担当のコンサルタントにその旨を連絡しておいてください。あとはコンサルタントがMD求人情報収集・求人紹介・面接対策・履歴書や職務経歴書作成サポート・事務連絡などを行います。先生は普段の仕事をしながら転職活動が出来るため、時間を有効に使えます。

求人情報の紹介・面接対策だけではありません。年収や就業条件、就業場所などの就業条件もコンサルタントが交渉可能です。確実なMD求人情報をキャッチしたいなら、日経メディカルキャリアを有効活用しましょう。